図4 政府−サード・セクター関係のモデル
出典: Gidron. Benjamin, Ralph M. Kramer and Lester M. Salanon, eds, Covernment and the Thjrd Sector: Efflergfng Relatfonshjps jll Plelfare States. San Francisco: Jossey-Bass Publishers, 1992, p. 18.
される。
第3に「競合」である。これは、同一の職務(サービス)を競合状態において提供しているばあいである。すなわち、従来政府が提供してきたサービスについてその質、提供方法等に問題があり、そのドラスティックな改善策として、市民セクターが自らサービス提供に乗り出すばあいである。
第4に「先行」である、これは政府が多様化する社会的需要のなかで、それらを行政需要として認定せずに放置し(あるいは対応に時間を要し)ばあい、市民セクターがその需要の充足を行うというものである。
このような類型はあくまでも試論の域を出ておらず、今後さらに精致化する必要がある。とくに、両者の関係の契機として、行政からの包摂、市民セクターからの包摂、第三者からの包摂という段階を設定し、関係の類型と組みあわせて立体的に把握可能な分析視角を提示したいが、それははるか先の課題となりそうである。
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